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義肢会社の収益システム

 ギアランナー世界における義肢産業は、結構な一大産業になっています。
 しかし、技術レベルに応じていくらか安価化したものの、義肢そのものは依然として高価です。
 それを補っているのが、企業から出る「技術賞与金」という補助金制度です。
 技術賞与金は高価な義肢を購入したクライアントに対して、技術進歩に貢献したという名目で与えられるものです。
 これにより、この時代の人間はわりと手軽に高価な義肢を買えるようになっています。
 さて、ではこの「技術賞与金」は一体どこから出ているのでしょうか?

 この時代の義肢企業の主な収入源は「ギアランナーの大会」と「義肢ファッションショー」の二つのイベントです。

 ギアランナーの大会は公式のものと非公式のものに別れますが、その区別は「スポンサーが付くか否か」です。
 企業主催、組合/連合(連盟)主催、一部の個人主催のものが公式の大会です。
 これは現在のスポーツの国際大会などのように他分野の企業がスポンサーに付き、参加企業とその企業傘下の選手に資金を提供します。
 また大規模な大会になるので観戦チケット販売も大きな収入になります。
 これに対し、非公式大会はほとんどが個人や地域自治体の主催で、選手自身にスポンサーがつくことはあっても、企業にスポンサーが付くことはありません。公式大会に比べると大分小規模な大会になりますが、地域振興のため一部の国では主催側に助成金が出ます。
 なお、この時代ギアランナーの大会とは別にパラリンピックも盛んに行われています。

 義肢ファッションショーも基本的には企業や組合、各種連盟が主催します。
 この場合アパレル業界の企業と相互スポンサーになり、義肢企業はファッションショーでアパレル企業の宣伝を、反対にアパレル企業は自社製品の広告や雑誌などで義肢企業の宣伝を行います。
 主な収益はアパレル業界からのスポンサー料です。

 これらの収益が義肢需要を上回っているため、技術賞与金の提供が可能となっています。
 この体制を実現するために、当時アフリカで大きな戦争が起こっっていた2057年当初から企業は積極的に義肢のイメージアップ戦略を行い、行政や健常者への理解、意識改革を促す活動を中心にとにかく認知度の向上に努めて来ました。
 その過程で様々な軋轢(大きなものだと第一回国際義肢ファッションショーへのテロ行為による中止、義肢ファッションに憧れた健常者による傷害事件など)がありましたが、現在では既に歴史の一部になりつつあります。

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